2013年01月19日
真冬の硫黄岳に登りたかった・・・ DAY2
2日目は4時に起床し湯を沸かす。室内が湯気で曇り暖かくなる。テント内の温度は氷点下8度。昨日はシュラフの中で暖かくよく寝れました。夜中は小屋のスタッフの助言どうり雪が降っていたが、そう長いこと降らなかった。

ジェットボイルで湯を沸かして温まるのは良いけど、その水分がテントに付着して霜になり降ってくるのがあまり気分のいいものではない。インナーポール式なのでポールも凍りつく。シュラフカバーをどけるとシュラフとの間に霜の塊が。自分の出した汗がシュラフカバーで一部透湿されずに残ったのだろう。それにしても結構量があった。

5時半ごろ出発しました。ラッセルがあるだろうと思いスノーシューも持参。小屋を過ぎて夏沢峠の登山道へ。行く人がいなかったのか、トレースは薄くしかも場所によってはかなりの積雪


腰くらいまで埋もれながらスノーシューで新雪を押しつぶし乗り越えていく。厄介なのがふきっさらしの吹き溜まりのような場所でトレースが完璧に無かった。ヘッドライトで周囲を確認するとわずかにロープが見え、だいたいのルートの検討がつき腰まで雪に埋もれながら進む。前方にトレースを発見しホッと一安心。

登りの新雪はかなり手強い。息を切らしながら進む。GPSで現在地を確認するとちっとも進んでない。ちょっとへこむ。無積雪期だと1時間の行程らしいが、すでに1時間経過・・・。いやらしい斜面のトラバースなど神経を使う。
滑落したら洒落にならん・・・

天気もあまりよくないし、下山も考えたが自分の中でのタイムリミットの8時まで頑張ろうと思い登ります。ふうふう言いながら上を見上げると小屋が見えた
。やっと夏沢峠に近づいていることを実感した時でした。やる気が再び漲ります。

午前8時・・・ようやく夏沢峠(標高約2420M)の稜線に出ました。分岐点の道標にタッチ

テント場から2時間半かかりました。はあ~長かった。単独のラッセルはかなり苦労させられる。大峯の時といいラッセル祭りだ。
山小屋の間でしばらくの休息。行動食のあられを食べるが、口が思い通りに動かせず飲み込むのに苦労した。チョコパイもチョコの適温ではないのであまりおいしく感じられず・・。バリバリチョコをかみ砕き、お湯で流し込む感じ。
風力発電の風車・・・

積雪の量は半端ない

ここから硫黄岳(標高2760M)へは無雪期で約1時間だか、時間がかかりすぎているのでここで撤退。それに悪天候下で森林限界を超えて、山頂の広い硫黄岳へはかなり危険だ。単独だし・・・。
あまりの寒さとガスの中なので早いとこ下山を決意。けど後悔はなし。ここまでこれたことにちょっと自分をほめてあげたい
下りはとても楽。すんごい楽!すいすい雪の上を進む。
下山するころに青空が見えてきた・・・コノヤロー

と、思ったらガスってきたり、山の天気は変わりやすい


行きのふきっさらしの場所。暗いと進むべき方向が分からん。画面右端に写っている杭とロープがヒントになりました

9時過ぎに山小屋に戻ってきた。一安心。小屋の従業員が屋根の雪下ろしの最中でした。ご苦労様です

今度は雪のない日に登ります。それまでサヨナラ。ってこっち(無雪期)から始めるべきですね、本来は。

テントの戻り帰り支度。10時に撤収。しらびそ小屋に向かいます。天気は回復し晴れてきた。気持ちの良い白化粧の森の中の自分がつけたトレールを戻る
11時半、しらびそ小屋が見えてきた。

たくさんの薪のストック。燃料は十分あるようです

小屋に入り、うどんを注文。小屋は老夫婦二人で経営しているのかな・・・。小さな落ち着いた部屋。山の風景を収めた写真や木彫りのリス、山雑誌。椅子に座りみどり池の向こうにそびえる天狗岳を眺めながらできるのを待つ。
うどんはキノコ入りで一味をかけて冷えた体が温まります。とてもおいしかった。食後のお茶?も独特の香りがした。


小さな炬燵とランプ。落ち着く雰囲気を醸し出していました

小屋の人と会話を交わした後正午に出発。
みどり池から天狗岳を望む。去年はあそこに登ったのか~。

窓ガラスに着いた霜が綺麗な模様を描き出していた

お昼で氷点下14度。夏沢峠にいたときは氷点下何度だったのだろう?

みどり池駐車場まであとちょっと

カーブミラーで自分撮り

あっという間に13時過ぎに車まで戻ってきた。車は雪をかぶりボディ下部は氷柱だらけでした

除雪用具を持ってきて正解

フロントガラスは、解氷剤と水筒のお湯で溶かし除去しました。
2時前に移動開始。ここから温泉施設の八峰の湯へ。
雪道のコーナーでドリフトを楽しむ。結構楽しい。

起点である稲子湯旅館。次来たときはココの温泉に入ろう。

麓から見上げた硫黄岳(画像中央より左)。ガスがかかっています。画像真中チョイ右が夏沢峠。あそこまで行けた!

八峰の湯できれいさっぱりに。ここの露天風呂から硫黄岳など八ヶ岳が一望できます。帰りはいろいろ立ち停まって冬景色をパチリと撮影。余談だが雪国だけあって、パジェロミニやジムニー率高し!それも結構なスピードで雪道を地元の人は走ります。流石!

雪だるまを多数発見。ただ、雪でできてはいないと思う

JR最高駅の野辺山駅。標高1345メートルにあります。待合室にはストーブがあり暖かかった。

停まっているタクシーは季節柄スキーキャリア装備!

逆光と雪煙で目の前が乱反射し全く見えないのが怖かった。

おそらく南アルプス「甲斐駒ケ岳」。かっこええ。

八ヶ岳PA下りより赤く染まる八ヶ岳

晩御飯は諏訪湖SAでさくら丼を注文。細切りのリンゴが添えてあった。黒色のたれで味付けされてニンニクが効いていた。なかなかおいしかった。

温泉の入浴記念。爆裂火口を眺めながら入浴。絵にある女性はいなかった(笑)

以上、冬の八ヶ岳のリポート終了です
ジェットボイルで湯を沸かして温まるのは良いけど、その水分がテントに付着して霜になり降ってくるのがあまり気分のいいものではない。インナーポール式なのでポールも凍りつく。シュラフカバーをどけるとシュラフとの間に霜の塊が。自分の出した汗がシュラフカバーで一部透湿されずに残ったのだろう。それにしても結構量があった。
5時半ごろ出発しました。ラッセルがあるだろうと思いスノーシューも持参。小屋を過ぎて夏沢峠の登山道へ。行く人がいなかったのか、トレースは薄くしかも場所によってはかなりの積雪

腰くらいまで埋もれながらスノーシューで新雪を押しつぶし乗り越えていく。厄介なのがふきっさらしの吹き溜まりのような場所でトレースが完璧に無かった。ヘッドライトで周囲を確認するとわずかにロープが見え、だいたいのルートの検討がつき腰まで雪に埋もれながら進む。前方にトレースを発見しホッと一安心。
登りの新雪はかなり手強い。息を切らしながら進む。GPSで現在地を確認するとちっとも進んでない。ちょっとへこむ。無積雪期だと1時間の行程らしいが、すでに1時間経過・・・。いやらしい斜面のトラバースなど神経を使う。
滑落したら洒落にならん・・・
天気もあまりよくないし、下山も考えたが自分の中でのタイムリミットの8時まで頑張ろうと思い登ります。ふうふう言いながら上を見上げると小屋が見えた

午前8時・・・ようやく夏沢峠(標高約2420M)の稜線に出ました。分岐点の道標にタッチ
テント場から2時間半かかりました。はあ~長かった。単独のラッセルはかなり苦労させられる。大峯の時といいラッセル祭りだ。
山小屋の間でしばらくの休息。行動食のあられを食べるが、口が思い通りに動かせず飲み込むのに苦労した。チョコパイもチョコの適温ではないのであまりおいしく感じられず・・。バリバリチョコをかみ砕き、お湯で流し込む感じ。
風力発電の風車・・・
積雪の量は半端ない
ここから硫黄岳(標高2760M)へは無雪期で約1時間だか、時間がかかりすぎているのでここで撤退。それに悪天候下で森林限界を超えて、山頂の広い硫黄岳へはかなり危険だ。単独だし・・・。
あまりの寒さとガスの中なので早いとこ下山を決意。けど後悔はなし。ここまでこれたことにちょっと自分をほめてあげたい
下りはとても楽。すんごい楽!すいすい雪の上を進む。
下山するころに青空が見えてきた・・・コノヤロー

と、思ったらガスってきたり、山の天気は変わりやすい
行きのふきっさらしの場所。暗いと進むべき方向が分からん。画面右端に写っている杭とロープがヒントになりました
9時過ぎに山小屋に戻ってきた。一安心。小屋の従業員が屋根の雪下ろしの最中でした。ご苦労様です
今度は雪のない日に登ります。それまでサヨナラ。ってこっち(無雪期)から始めるべきですね、本来は。
テントの戻り帰り支度。10時に撤収。しらびそ小屋に向かいます。天気は回復し晴れてきた。気持ちの良い白化粧の森の中の自分がつけたトレールを戻る
11時半、しらびそ小屋が見えてきた。
たくさんの薪のストック。燃料は十分あるようです

小屋に入り、うどんを注文。小屋は老夫婦二人で経営しているのかな・・・。小さな落ち着いた部屋。山の風景を収めた写真や木彫りのリス、山雑誌。椅子に座りみどり池の向こうにそびえる天狗岳を眺めながらできるのを待つ。
うどんはキノコ入りで一味をかけて冷えた体が温まります。とてもおいしかった。食後のお茶?も独特の香りがした。
小さな炬燵とランプ。落ち着く雰囲気を醸し出していました
小屋の人と会話を交わした後正午に出発。
みどり池から天狗岳を望む。去年はあそこに登ったのか~。
窓ガラスに着いた霜が綺麗な模様を描き出していた
お昼で氷点下14度。夏沢峠にいたときは氷点下何度だったのだろう?
みどり池駐車場まであとちょっと
カーブミラーで自分撮り
あっという間に13時過ぎに車まで戻ってきた。車は雪をかぶりボディ下部は氷柱だらけでした

除雪用具を持ってきて正解
フロントガラスは、解氷剤と水筒のお湯で溶かし除去しました。
2時前に移動開始。ここから温泉施設の八峰の湯へ。
雪道のコーナーでドリフトを楽しむ。結構楽しい。
起点である稲子湯旅館。次来たときはココの温泉に入ろう。
麓から見上げた硫黄岳(画像中央より左)。ガスがかかっています。画像真中チョイ右が夏沢峠。あそこまで行けた!
八峰の湯できれいさっぱりに。ここの露天風呂から硫黄岳など八ヶ岳が一望できます。帰りはいろいろ立ち停まって冬景色をパチリと撮影。余談だが雪国だけあって、パジェロミニやジムニー率高し!それも結構なスピードで雪道を地元の人は走ります。流石!
雪だるまを多数発見。ただ、雪でできてはいないと思う
JR最高駅の野辺山駅。標高1345メートルにあります。待合室にはストーブがあり暖かかった。
停まっているタクシーは季節柄スキーキャリア装備!
逆光と雪煙で目の前が乱反射し全く見えないのが怖かった。
おそらく南アルプス「甲斐駒ケ岳」。かっこええ。
八ヶ岳PA下りより赤く染まる八ヶ岳
晩御飯は諏訪湖SAでさくら丼を注文。細切りのリンゴが添えてあった。黒色のたれで味付けされてニンニクが効いていた。なかなかおいしかった。
温泉の入浴記念。爆裂火口を眺めながら入浴。絵にある女性はいなかった(笑)
以上、冬の八ヶ岳のリポート終了です
Posted by myouzin1432 at 14:15│Comments(6)
│登山
この記事へのコメント
腰まで雪に埋もれながらスノーシューって、スゴイ(@_@)
Posted by nikkor14d at 2013年01月19日 16:45
凄い所に行きましたね。
パソコンの第二画面にカシミ-ルの山旅地図を表示して見ながら読ましてもらっています。20Kgのザックを担いでしらびそ小屋の手前の雪の急登、本沢温泉と夏沢峠手前の急登は大変だったでしょう。
パソコンの第二画面にカシミ-ルの山旅地図を表示して見ながら読ましてもらっています。20Kgのザックを担いでしらびそ小屋の手前の雪の急登、本沢温泉と夏沢峠手前の急登は大変だったでしょう。
Posted by 紀州のカモシカ at 2013年01月19日 16:50
nikkor14dさん、どうもです
爆弾低気圧後で、人の少ない平日なのでかなりしんどかったです。フカフカの新雪にはやはりスノーシューの浮力は絶大な効果でしたよ。
爆弾低気圧後で、人の少ない平日なのでかなりしんどかったです。フカフカの新雪にはやはりスノーシューの浮力は絶大な効果でしたよ。
Posted by myouzin1432
at 2013年01月19日 17:10

カモシカさん
久々の重装備で、お察しの通り雪の急登でヘロヘロになりました。気温は氷点下でも、カラダは熱くて初日はインナーとアウター2枚で十分なほどでした。 2日目の夏沢峠までの急登はたびたび心が折れそうになりました。硫黄岳まで登りたいと思ったのは自分自身だけれど、登ってる途中で「一人でなんでこんなことをしているんだ?」と自問自答しておりました。それでも夏沢峠まで行けてよかったと思いました。
下山後、家に帰り、重い装備で力んだせいか、お尻の〇が痛くなりました(笑)。テント泊するとこの症状が多発します。
久々の重装備で、お察しの通り雪の急登でヘロヘロになりました。気温は氷点下でも、カラダは熱くて初日はインナーとアウター2枚で十分なほどでした。 2日目の夏沢峠までの急登はたびたび心が折れそうになりました。硫黄岳まで登りたいと思ったのは自分自身だけれど、登ってる途中で「一人でなんでこんなことをしているんだ?」と自問自答しておりました。それでも夏沢峠まで行けてよかったと思いました。
下山後、家に帰り、重い装備で力んだせいか、お尻の〇が痛くなりました(笑)。テント泊するとこの症状が多発します。
Posted by myouzin1432
at 2013年01月19日 17:22

>ソロもん-san
こんにちは。
とても美しいお写真と、臨場感溢れるリポートのおかげで
さくさくと読み進めてしまいました。
わたくしもこの秋に北八ヶ岳でテント泊デビューしました。
一人でなんてまだまだですが、ソロもんさんのブログで勉強させて頂きます。
こんにちは。
とても美しいお写真と、臨場感溢れるリポートのおかげで
さくさくと読み進めてしまいました。
わたくしもこの秋に北八ヶ岳でテント泊デビューしました。
一人でなんてまだまだですが、ソロもんさんのブログで勉強させて頂きます。
Posted by s sof at 2013年01月20日 14:41
s sof さん、こんばんわです。
私のブログなんかで勉強になれば、幸いです。
こちらこそよろしくお願いします。
私のブログなんかで勉強になれば、幸いです。
こちらこそよろしくお願いします。
Posted by myouzin1432
at 2013年01月20日 23:10
